埼葛授業研究会07

 今年の授業研は宮代前原中です。来週も町の全体研修会があって全クラス公開授業だというのに、今日も3人の先生方に授業を公開していただきました。T先生、S先生、H先生、ありがとうございました。

 この学校では、2クラスを3つに分ける少人数指導を実施しています。しかもそのうち1つは発展的な「アクティビティコース」、残り2つは基礎基本中心の「トライアルコース」ということで、習熟度別少人数授業を展開しています。ということは、1学年に3人の先生が必要となり、小さな学校ではあるのですが「3人全員が3学年を教える」という超多忙なペースで仕事をされています。うーん、すごい。

 授業を拝見して感じたのは、何よりも先生方がエネルギッシュであるということ。生徒たちにもそのエネルギーが伝播しているようで、活動に意欲的に取り組んでいました。1年生のゲンキに負けないパワーを感じました。

 もう一つは「手をかけて、目をかけているなぁ」ということ。自己評価カードだけでなく、レッスンごとに小テストをやったり、自己表現の英文をチェックしたり、授業以外での採点や添削などの仕事を膨大にこなしています。すごいです。スペリングコンテストをやれば、全員の単語テストの正解不正解をコンピュータに入力して、単語ごとの正答率を算出して生徒にフィードバックしたりしています。こういう手間暇やパワーが、今日の授業を支えていたんですね。

 1年生ということもあって、授業そのものは比較的オーソドックスでしたが、ポイントはやはりラストの活動でしょう。音読やスピーキングを終えた後、生徒たちは黒板に書いてあるヒントや場面絵を見ながら、教科書の英文を再生していきます。トライアルコースの子たちの場合は、原則として教科書本文と同じ英文が言えればいいようです。私が取り組んでいる「教科書再生」と少し異なるのは、その辺でしょうか。だから黒板に書いてあるヒントも、教科書の文の文頭の語になっています。(It's a pumpkin.なら、It'sだけ)

 これは、どちらかといえば「暗記力」に類する力を鍛えているのであって、「英語で表現する力」とはちょっと違うような気もするのですが、1年生の場合これで十分な気がします。つまり、この活動自体がゴールなのではなく(授業の中では1つのゴールでしょうけど)、最終的に英語表現を少しでも頭に残す(intakeする)ための一つの方策だと考えるとすっきりします。というか、1年生の授業というのは、そもそも3年生の授業のためのステップなどだと感じました。

 中学校1年生レベルで「知ってる英語で教科書を説明する」のって難しいだろうなぁと思っていたので、ひとつのいいアイディアを見せてもらった気がします。

 今年の埼葛授業研究会は約25名ほどの参加。忙しい時期で、出張に出してもらいづらいと思うのですが、熱心な方々がたくさんあつまっていただいて、研究協議も活発にとりおこなわれました。ご参会のみなさま、ありがとうございました。

 さーて、埼葛関係の行事も一段落。そろそろこちらの指導案も仕上げにかからなきゃ。