ELEC同友会英語教育学会07

 ELECの研究大会初参加、かと思ってたら2回目でした。資料を読んでいたら、学生時代に「ビデオによる研究授業」に参加した記憶が蘇ってきました。第2回大会、筑波大付属中の肥沼先生の腹話術を使った授業を見ました。(今では私もパペットとTTしてますけど…)

 午前中の講演は田尻悟郎先生(関西大学)でした。やっぱりすごいなぁ。人間的魅力があります。オーラが出てますね。お話の中で一番共感したのはFast learnerに対する姿勢。彼らを味方にすることが大切ですね。でも彼らを待たせてしまっていたかも。反省。

 反対に一番衝撃を受けたのは「板書の意味」について。まとめることにも意義はあるけど、もう一度参照させることにこそ価値があるんですよね。「板書不要」は極端にしても、使い方はもう少し考えたいですね。

 生徒指導的な考えがベースになっている田尻先生の英語教育論。学生もそうなんだけど、授業がうまくいかないと悩んでいる先生方にこそ聞いて欲しいお話でした。

 午後はまず「ライティング部会」へ。「高校入試ライティング問題をどう料理するか?」というテーマで、途中ワークショップもありましたが、1時間って短いですね。あっという間でした。個人的には、「問題を料理する」と言うことの意味が、「どうしたらそういう問題に対応できる生徒が育つか」ということなのか、「授業で活用するとしたらどうやる?」ということなのか、今ひとつはっきりしないまま会が進んでしまい、やや消化不良。昨年度の「大学入試問題」編を見ていなかったから流れがつかめてませんでした。

 埼玉県の問題はハイレベルだ、ということを再確認。ああいう問題に対応できる生徒を育てるためのプロセスを考えることが今の私の課題です。それにしても、あんなにワークやら問題集でやってる「書き換え問題」が日本全国で3年間で5題しか出ていないのにはびっくり。

 その後は「音声指導部会」へ参加。「音読学」と銘打ち、講義と音読の模擬授業がありました。様々な音読のバリエーションを提示してもらいました。ぼくがやっている「開本したままの翻訳読み」とか「I will repeat after you」なんかは、どう分類されるのか(もしくは本当に意味があるのか)、改めて考えさせられました。

 ラストは「ビデオによる研究授業」ということで、大妻多摩中高の伊藤先生の授業。日頃なかなか目にすることのできない「私立の」「女子校の」「高校の」授業と言うことで、新鮮でした。でも印象としては「中学校とあまり変わりない」ということ。「中学校でやっていること」と「大学入試にも対応するような高校の授業」の間を、ああいう授業が架け橋となってつないでいくんでしょうね。

 丸1日ということで、午後はさすがにちょっと疲れました。久しぶりに「6時間授業を受けた学生気分」でした。おなかいっぱい、というかアタマいっぱいです。今回一番うれしかったのはtmrowingさんとお話しできたこと。ブログの印象とはちょっと違いましたけど(笑)、いろいろ気を遣っていただいて、おかげで最後にはいろんな先生方ともお話が出来て、とても有意義な1日でした。今度はライティングの研究部会にも顔を出させてもらえればと思っています。

 刺激を受けて、再来週の研究授業に向けて、少し気合いが入ってきました。まずは、指導案の完成させなくては!