誰かへの挑戦状

 別名「誰かからの挑戦状」ともいいます。テスト前、復習の活動として取り組んでいます。

 おのおのが「テスト予想問題」 を作り、交換しあって、配られた問題にチャレンジする、という活動です。テスト前の忙しい時期、白い紙一枚配るだけでできるので、とっても素敵な活動です。(笑) 問題を「予想」することで、これまでの大切なところを整理したり、確認したりできるので、ただプリントをやらせるより、学びが深まると思います。たしか、富山の中嶋先生(現・関西外国語大学)も同じような活動をやられていたと思います。 

 今回はリーダー(英語が得意な生徒)はリーダー同士で、パートナー(英語が苦手な生徒)はパートナー同士でテストを交換することにしました。すると、「リーダー用だからすごく難しい問題でもいいよね?」と張り切って問題作成に勤しむ生徒の姿も見られました。問題の一番上には、

Can you answer my questions? by○○

と作成者の名前を書いておきます。「○○くんからの挑戦状」なわけです。

 問題作成終了後、問題を回収し、ランダムに配布。生徒は配られた問題にチャレンジします。 

 この活動の面白いところは、全員が違う問題に取り組んでいることでしょう。自分がなんだか「特別な」問題を持っているような気分になって、俄然やる気が出ます。また、となりの人に質問したりすると、質問された友だちはまったく別な問題にチャレンジすることにもなり、たくさんの問題に触れることが出来ます。

 問題を解き終えた生徒は、作成者のところに行き、採点してもらいます。このとき、大切なことは「答えを教えないこと」です。作成者はマル・バツだけつけて、解答者に返却します。解答者に、どこが間違ったのかもう一度考え直す機会を与えるわけです。これが「学習」ですよね。もちろんヒントくらいはあげてもいいと思いますが、あくまで最後は解答者に気づかせることが大切だと、生徒には話してあります。この頃になると、教室の中を生徒が行き交い、教え会ったりしている姿がみられるようになります。黙々とプリントやらせるより、よっぽど勉強になるのではないでしょうか。

 今回は完成した問題をコピーしておいたので、全部正解した生徒にはもう一枚別の問題にチャレンジさせました。このときは「リーダー用」「パートナー用」関係なく配りました。全クラスではできなかったので、よさそうな問題をコピーして廊下に掲示しておきました。

 前回のテスト問題を見ながら出題方法を真似する生徒。自分で絵を描いて「英語で説明しなさい」とライティングを促す生徒。問題文の主語を友だちの名前に置き換えて作る生徒。わざわざマークシート用の解答欄まで作る生徒。いろいろ工夫が見られて楽しかったです。