orbital period / Bump of Chicken

orbital period

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  バンプ久々の新譜は、前作「ユグドラシル」から実に3年。結構待ちましたね。前作のどことなく張り詰めた感じから、一転して解き放たれたような優しさに満ちあふれています。他のミュージシャンでも、作り込んだアルバムの次はそういう傾向があるものの、バンプの場合はより自然でゆるやかな変容だと感じました。

 今回含まれるシングル曲も「プラネタリウム」「supernova」「花の名」など、スローな曲が多いこともアルバムの雰囲気を決めていると思います。やっぱり「supernova」が好きかなぁ。歌詞にも、メロディにも強さがあります。いつものストーリー性よりも、やや抽象的なメッセージ性が目立ちます。こういう曲も書けるんですね。

 何より歌詞カード、というよりブックレットが素敵です。藤原基央の描く絵本の合間に、歌詞が挿入されているような作り。絵本を読みながら、挿入歌を楽しみたい気分になります。やっぱりこの人、多才だなぁ。

 しばらく、このアルバムがヘビーローテになりそうです。