CDで音楽を買うということ

 せっかく500,000アクセスを越えたというのに、その次の更新は音楽ネタ。いったい何のブログやら。

 さて、最近電車ではiPhoneに詰めた比較的新しい音楽(主にダウンロードしたもの)、車の中では古いCDをカーステレオで、部屋ではiTunesラジオと異なるメディアの(異なる時代の)音楽を楽しんでいるんですけど、適当に家のCDラックから選んで持ち込んだCDがすごく懐かしくて、個人的に運転しながらひとりで感動していることがよくあります。自分で持ってるCDなんだから、みんな好きなミュージシャン、好きな曲ばかりなのは当たり前なんですけど、CDで持ってる曲たちは、聞いていた時期もいわば「青春時代」なものが多いですし、特に思い入れがあるんだと思います。

 で、今日の行き帰りに聞いていたのは、それほど古くないアルバム。ちょうど片道がアルバム1枚聞くのにちょうどいい距離なので、往復で2枚。この2枚が、両方ともよかったのでご紹介。

 1枚目はMr.Childrenの「I LOVE U」

I LOVE U

I LOVE U

 2005年の作品なのでそれほど古くないんですけど、久しぶりに聞くと懐かしい感じ。そして、何より不思議なのは、買った当時よりシングル曲が浮いている感じがしなくて、「1枚のアルバム=1つの組曲」といった感じで楽しむことができました。これも時間のおかげでしょう。

 アルバムの中ではそれでもやはりヒット曲の「sign」がピークになっていて、そのあとの「door」をinterlude風に挟んで「跳べ」「隔たり」「潜水」でまた雰囲気の違ったエピローグの流れを作ってる感じ。何気に彼らの中で一番好きなアルバムになりつつあるかも。車の運転に心地よいグルーブ感なのかも。

 そして帰り道に聞いていたBump of Chickenの「orbital period」も、同様に1枚の流れが素敵でした。

orbital period

orbital period

 先行して発売していたシングル曲が、これほど溶け込んでいるアルバムも珍しいです。というのも、この曲の歌詞カードは分厚い別冊子になっていて、それがボーカル藤原基央氏が描いた絵本「星の鳥」になっているんです。このお話がまた素敵なんだけど、この物語の進行に合わせて、それぞれの曲が配置されているといった趣で、まるで映画の挿入歌のよう。もともとBumpは歌詞カードを眺めながら聞きたいミュージシャンではありましたけど、このアルバムは格別な気がします。絵本「星の鳥」を動画風にしているものも発見。でもね、紙でめくる喜びは、また別のもの。

 最近はぼくもダウンロードで音楽を買うことが増えました。収納場所という物理的な問題が一番大きいんだけど、どうせiTunesに取り込んで聞くならCDそのものやケースが邪魔だなぁと思うようになってしまっているのもあります。差別化を図るために無駄にお金をかけてケースが豪華なのも、CDラックに綺麗に並べにくいので微妙に感じていました。

 でもこのBumpの絵本は違います。これは、紙メディアで手にする価値がある。というか「手にしたい」と思わせます。絵本と音楽でセットになって初めて完成する世界観だからでしょう。個人的にはアナログレコードも好きで少しだけ買ってるんですけど、やっぱり付加価値というか、デザインや質感が音楽とリンクしていると思えるから、そういうのを買ってしまうのだと思います。

 たぶん、今後もダウンロードもCDも、どっちも音楽にふれるメディアとして使っていくと思います。CDというメディアが続いていくとしたら、そういう多面的に音楽楽しむ仕掛けがあるもののみが、残っていくような気がします。

 ということで、中途半端な古さ(新しさ)の音楽レビューでした。

 明日は何を聞いて行こうかな。