英語の歌で盛り上げる1(選曲編)

 英語の歌について、お問い合わせが続いています。前から書こうとは思っていたので、ここらへんでこれまでの取り組みを振り返ってみることにします。

 まずは選曲について。

 基本的な条件としては、

(1)生徒が聞いたことがある(メロディーを知っている)
(2)英文が簡単
(3)歌詞に問題がない

という3点が挙げられます。

 一番無難なのは、やはりビートルズを基本とする70〜80年代のポップスやロックでしょう。ここは外せない。もちろん、最近のヒット曲も扱いますが、それは本当にヒットしていて、中学生も耳にする機会が多いことが条件。最近では"ダニエル・パウターのBad DayとかマドンナのMiles Awayなど、CMソングやドラマタイアップの曲たちです。

 特にCMソングは、スポンサーの厳しい条件をクリアしているはずなので、不適切な表現はあまり使われていないので、歌詞を生徒に示す際にも安心です。

 CMソングやドラマの主題歌は、そのターゲットとなる世代の青春時代のヒット曲を使うことが多いので、クルマやお酒のコマーシャルには、生徒の親世代の「青春の歌」が選ばれることが多いんです。だから、授業でそれらの歌を扱うと、生徒から「お母さんがこの曲のCD持ってました!」とか言われることもあるし、保護者参観後には、「一緒に歌っちゃいましたよ」なんて声も聞こえてきます。もしかしたら、親子の会話を増やすのに一役買っているかもしれません。

 それにしても、ビートルズは昔も今もCMで多く使われていますよね。ざっと思い出してみても、

・Hello, Good bye(公文:学習塾)
・All you need is love(DoCoMo:ケータイ)
・Ob-La-Di Ob-La-Da(ホンダ:ファミリーカー)
・Across the universe三井不動産レジデンシャル:不動産)

と次々に浮かんできます。どれも親世代がドンぴしゃな商品たちですね。DoCoMoは家族割引を意識してるんだろうけど、「おじいちゃん」と「孫」を登場させつつ、本来商品選択の決定権を持っている「親世代」をあまり出していない。でも音楽にビートルズを持ってくることで、本来の主役の耳を引きつけているんですね。「親世代」が一人称的視点で世界を見ている構成なんですね。

 ところで、ビートルズはCMにオリジナル音源を提供することを拒否しているんですね。CMソングになると安っぽくなるから、という理由で。現在は版権を(なぜか)マイケル・ジャクソンが持ってるみたいだけど、その原則は守られているみたいで、日本のCMで耳にするビートルズソングはすべてカバー版か、コピーバンドなんだそうです。知らなかった〜。

 話は戻りますが、私は音楽が好きなのでいろいろ聞きながら、試してみてますが、選曲に困ったら生徒にリクエストしてもらうのもいいですね。ただし、私の場合まず自分で歌えるようになるまでは、授業で扱いません。やっぱり自分で歌えないと、生徒に指導できないですからね。ただ、4クラスも5クラスも担当していると、同じ曲を生徒の4〜5倍の回数歌うことになるので、勝手に覚えてしまうことは確かなんですけどね。

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