ポケモン書けるかな? その1

 2年生になったらCOSMOSに取り組みたい。そのためには1年生のうちに何をしておけばいいんだろう。もっと言えば、1年生のうちからできるCOSMOS的な活動(友だちの英文をわくわくしながら読むような活動!)はないものだろうか。いろいろ思案。

 ということで、1学期の最後の最後に取り組んでみた「2.0的ポケモン・ライティング」とでもいう授業の様子を実況中継してみます。2コマ扱いで考えましたので、その前半(1コマ目)の授業です。

 簡単に言えば、空想上のポケモン(って、ポケモンそのものが空想上なんんだけど)を創って、英語で紹介するという活動です。というより、友だちが創作したポケモンの紹介文を読む活動です。メインはあくまでも「読む」活動です。読む楽しみを味わってもらうのが最大のねらいです。

(0)英語の歌(5分)

 いつも通り、元気に歌いました。7月は"Dancing Queen"でした。

(1)1年後にできるようになること(5分)

 4月の最初の授業で「1年後に英語でできるようになること」のリストを配っていますが、この表を見ながら、これまで自分たちが1学期にやってきた学習内容を確認。「『友だちを紹介できる』『相手の友だちについて質問できる』ところまでできればOKだね」という話をします。

(2)答えを言ってはいけないWho am I?(10分)

 これは何度か話題にしておりますので、やり方の詳細はこちらをご覧ください。生徒の「英語で質問する力」を呼び起こすのが目的。活動自体は何度もやっているので、どんどん手が上がります。最終的に、今日の答えは「ピカチュウ」でした。今日のテーマが「ポケモン」であることをここで説明します。「ポケモン知らねー」という声も上がりますが、「ぼくが一番知らないよ。オリジナルを創るから大丈夫だよ」と説得。(w

(3)ポケモンdeリーディング(5分)

 オリジナルのポケモンを創って、その紹介文を書くことをゴールにすることを説明。サンプルとして、教師が創ったポケモン紹介文を配布。ちなみにこんな作品

 「こんなポケモンいねー」という生徒のつっこみもあり盛り上がる。落ち着いたら、生徒は各自黙読後、このポケモンが「欲しい」「要らない」「保留」を決定。理由も日本語で書きます。見た目とか数値へのつっこみではなく、英文で読み取ったことについてのコメントを奨励。実はこのミフロヒ、某先生がモデルです。いや、見た目じゃなくて、中身ですよ。気づいた生徒が途中からざわざわ。(笑) 簡単に内容を確認します。

(4)ポケモンdeライティング(25分)

 いよいよオリジナルポケモンづくりに入ります。とはいえ、名前やデザインから考えてたら時間がいくらあっても足りないので、予め名前とキャラクターのイラストが印刷されたものを配布。ただし、クラス全員に違うものを配ります。

 プリントをランダムに配ると、わーわーきゃーきゃー結構盛り上がります。隣の人とは違う、自分だけのもの、というのがポイントですね。今回はあえて、生徒には選ばせず、与えられたイラストについて紹介文を書くこととしました。デザインがかわいくなくても、その人の筆の力(英語の力)で魅力的なポケモンにして欲しいからです。(そういう意図を説明しました)

 ちなみに今回使用したオリジナルポケモンのイラストは、インターネット上の同人サイトからお借りしてきたものです。メールにて主旨を説明したところ、快諾していただきました。曰く「ポケモンが出てくる授業なんてうらやましい!」とのこと。(w

 で、いよいよライティング。

 リーディングで使った「ミフロヒ」がモデルになりますので、これの固有名詞等を変えれば、それなりに紹介文が書ける仕組みになっています。でもみんな、オリジナルなものを書こうと努力していました。基本的に一般動詞しか知りませんので、言えることは限られていますが、わからない文については、辞書で調べたり教師に(英語で)質問すれば、何でも教えてあげました。

 10分くらい書いたところで、アイディア交換タイム。イラストの部分は隠しておいて、自由に立ち歩いて友だちのをのぞきに行く時間を取りました。たくさん書いている子から学ぶシステムです。何度か参加させていただいた中嶋塾(富山)の例会では、教師同士の話し合い活動の中でも用いられる手法です。

 そして、また席に戻ってライティング→授業終了という流れです。プリントを回収後、文法スペル的に間違っているところに下線だけ引いておいて、次回の授業で、自分で考えさせることにしました。

 文法的なミスはもちろんありますが、みんな工夫して面白いポケモン紹介文を書いてくれました。絵から想像できることを広げてみたり、絵とのギャップを楽しむような設定にしてみたり、本当に想像力豊か。

 さぁ、作品ができあがったら、2コマ目では再びリーディングです。でもそれは、また今度。

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