教科書を言おう!(Picto-Chat)

 教科書を「読む」ではなく「言う」活動。

 これまでは、2年生の「ユニバーサルデザイン」や「3Rs」あたりの単元で、対話文として書かれている内容を絵を指さしながら「ひとり語り」させてきました。いわゆるピクチャーテリング的活動です。その際、教科書のイラストを使って、指さしながら語らせていました。

 最近は、この活動を1年生の指導にも応用しています。

 当然1年生の教科書は、ほぼ対話文ですが、セリフの吹き出しを画用紙で作ってみたら、「お、1年生でも十分できるじゃん」と実感。いわゆるオーラルイントロダクションから、絵を指し示しながら英文を再生する練習をしています。

 手順は以下の通り。

 まずは全体でオーラルイントロダクション。その際、キーワードはさりげなく板書しておきます。基本的にはストーリー順にピクチャーカードを貼りますが、内容によっては整理して、のちの再生がしやすいように掲示します。


 次に、ピクチャーカードに「吹き出し」を当てて、最初の語句を言いながら、続きの英文を生徒から引き出します。いわゆるリプロダクションの作業。最初はジェスチャーも交えながら。最後は生徒だけで再生させます。

 ここで、ワークシートを配布。

 ワークシートは、黒板に貼ったピクチャーカードのイラストを、さらに整理したものになっており、生徒が絵や吹き出しを見ながら独りで英文を再生する手助けになるようにしています。

 最初はわからないときは教科書をチラ見してもOKにしています。ただし、「言う」ときは教科書を閉じる約束です。あくまで「読む」ではなく、「言う」なので。一応、2分でこの練習をおこなっています。 

 このあとはペアで協力して練習します。パートナーは教科書を開き、英文が正しく再生できているかチェックします。もちろん、言葉に詰まったり間違ったりしたら、助け船を出します。これを1分ずつ交代でおこないます。

 1年生の場合、内容も易しいし英文も短いので、この練習でだいぶ「言える」ようになります。ここで教科書を開いて改めて読ませてみると、苦手な生徒でもかなり「読める」ことに気づきます。みんな自信を持って読めるようになります。

 ただし、これは錯覚です。

 それはある程度覚えてしまっているからで、英文を「読んでいる」とは言えないことが多いです。ここではあくまで自信を持たせることに意味をおいていて、本来の「音読」については、次の時間に復習として、あえて文字情報だけで取り組ませています。内容によっては、音読をある程度やってから、この「言おう!」の活動に入ることもあります。

 このワークシートは、巨大なピクチャーカードの裏面に印刷されている縮小版を、コピー機で縮小コピーしたものを切り貼りして作っています。手間暇はかかりますが、これを作っていると、オーラルイントロの基本的な流れが自然に整理されるので、よい教材研究になります。さらに、このワークシートを使って、ペアでロールプレイをさせることもできます。もちろん、生徒の自由な発想で、教科書を逸脱した会話に発展させるのも面白いでしょう。最後には自分でセリフを書き込ませたりすることもできますね。

 サンプルのダウンロードはこちらから。
教科書を言おう.pdf 直

 一時期は、某携帯ゲーム機に最初から入っているゲームの名前をパクって、この活動を「Picto-Chat」とも呼んでいました。ブログで紹介するにあたり、「教科書を言おう!」と改名しました。もう少し気の利いた呼び名があればいいんですけど。

 2014年版の実践をご紹介した「教科書を言おう!その2」もあわせて御覧下さい。