豪華料理怒濤の津波 in 伊豆

 週末は旅に出ていました。

 あんまり具体的に旅の様子を書くことはないんだけど、非常にイベントフルな旅だっただけに、今回は少しだけ(?)紹介。

 まぁ、この時期恒例の学年旅行なんですけど、今年は伊豆半島河津桜を観に行ってきました。「シーズン」だけあって、近隣3校の中学校の先生方ご一行と遭遇しましたよ。みんな、行くとしたらこの「テスト前部活なし」の土日なんですね。

 で、今回は「食い倒れツアー」を計画。いや、小食な自分なので、非常に不安だったんですけど、予想以上に食べてばかりでした。(汗)

 まず、下田についてすぐ港に向かい、海岸線にある磯料理「味処 旬」へ。あちこちで紹介されているお店らしく、この日は予約のみでいっぱい。「準備中」の札をあえて提げたまま営業してました。今、サイト見たらテレビ東京で先日紹介されたばかりだったんだね。

 ここで食べたのは要予約限定メニューの「伊勢海老尽くしコース」です。しかも、追加でタカアシガニを一杯つけちゃいました。この日はいいカニさんが入ったようで、「戸田だったら5万はするよ」という逸品。確かにでかい。

 そして、陶板焼きに味噌汁に刺身にと次々に運ばれてくる伊勢エビさんたち。ああ、夜伊勢エビさんの亡霊にうなされそうな気がしてきた。でもどれも美味しい。特に味噌汁! 満腹です。

 お会計時、おかみさんが厨房のマスターに「カニは?」と値段を確認。「2(万)」と答えた声に、「え、いいの?」と思わず聞き返す。うーん、ホントにいいカニを出していただけたんですね。魔除けになるという甲羅は記念にいただいてきました。あ、念のため、タカアシガニさんはやや大味で、いわゆるカニさんたちと比べると「とびきり美味い」わけではないですよ。ただ、あのデカさは感動だし、何より身が取り出しやすく、食べ甲斐があります。一度はお試しの価値があるのでは。

 その後、河津に行き、桜を堪能。もう散り始めてるんですね。菜の花とのコラボが素敵です。微妙な天気でしたが、人もたくさん出てました。

 今回、食べる以外の企画は特に用意してませんでしたので、このあとホテルへ移動。お宿は「伊豆・稲取温泉 浜の湯」です。しかしキャッチコピーが「食べるお宿」ですからね。そのお料理も圧巻でした。

 写真取り忘れたので、宴会料理の様子はこちらのサイトでご確認を。金目鯛の煮付けは美味かったなぁ。というか、今サイト見たら「夕食には食べきれない程の海の幸が出ますので、お昼はできるだけ軽く済ませて来てください。」って書いてあるじゃないですか。いやぁ、無茶しました。みんな飲むことより、食べることに必死。

 食べ終わって部屋の戻ると、みんなぐったり。そんなに飲んでもないのにグロッキーな感じ。いやぁ、「食べる」って「スポーツ」ですね。いや、「格闘技」か。

 ちなみに翌朝の朝食も豪華でした。朝から舟盛り出すなよなぁ。「食べるお宿」に恥じないお宿だと思います。

 その後、あちこちでお土産を買いながら再び下田へ。実はレンタカーを借りての旅だったんで、下田に戻る予定だったのです。だから、最後のランチも下田で。

 これは、ぼくが行く前にネットで見つけたお店です。「魚尽くしだろうから、最後はお肉がいいよね」という声に応えて見つけてみました。「すてーき こーひー 平野屋」です。

 下田の欠乏所(貿易所)の跡地に建つお店で、なまこ壁の古民家を改装し、洋食レストランとして営業しています。お店の人に聞いたら、昔はお宿だったそうで、英国大使が泊まった時の古ーい写真が飾ってありました。店内には数多くの古美術品も(ある意味なんでも)展示してあり、レトロな雰囲気を演出しています。

 ここでは和牛ステーキセットを注文。

 あ、ここも食べ物の写真取り忘れました。というか、食べてから思い出した。(笑) アワビまで入ってるサラダは初体験です。そして肝心のお肉も柔らかくて美味い。惜しむらくは朝ご飯からさほど時間が経っていなかったことと、このあと帰りの電車の関係でゆっくり食べているヒマがなかったこと。そう、そもそも計画に無理があるのです。

 でもね、このお店本当にオススメです。

 最後に出していただいた紅茶が美味しかったなぁ。もっとじっくり飲みたかったなぁ。

 後ろ髪を引かれる思いで、駅前のレンタカー事務所へ。時間がなくてガソリンを入れられなかったので現金払いしようとその旨を伝えると、

お客様、踊り子号ですか? 今、電車止まってますよ

って、ええええーーーーーー!?

 伊豆急下田の駅に行くと、改札前に長い行列。繰り返される構内放送は午後の特急の運休を伝えています。なんてこった。帰れないじゃん。

 確かに昨日は「チリ地震」や「津波来るかも」ってニュースはやってたけど、「きっと津波が来る頃には電車の中だね。窓から見えるかなぁ。」なんて冗談を言っていたのに。そうかぁ、警報まで出ちゃったから、ダメなのね。そのうちに、特急以外の在来線も運休が告げられる。

 仕方がない。

 とりあえずチケットを払い戻して、都内で乗り捨てられるレンタカーでも探すことに。でもみんな同じこと考えてるのね。どこのレンタカーも予約でいっぱい。押さえられず。

 で、思い切ってタクシーで熱海に出る案が急浮上。どうも新幹線は全然影響なく動いてるようなんです。でも熱海までってどれくらいかかるんだ? さっそくタクシーの運転手に聞きに行くと、「今なら2万でいいよ」の声。実際にはもっとかかるらしい。

 それじゃあ、とさっそくタクシーに乗り込んで出発。修学旅行の中学生のように中型タクシーですよ。途中、多少通行止め道路もありましたが、無事2時間後に熱海駅到着。メーターは熱海市内に入る前に2万円になり、運転手さんはメーター止めてくれてました。ありがたや、ありがたや。

 ここからは、新幹線を乗り継いで大宮までなんとか帰りました。いやぁ、新幹線って速いね。こだまでも十分速いね。感動。

 というわけで、予定より2時間近く遅くはなりましたが、それほどひどい目にあうことなく、なんとか帰ってこれました。すぐにタクシーを選択して正解だったかも知れません。

 帰り道で再会した別の学校ご一行様は、ぼくたちより早く帰る予定だったので踊り子号に乗ってたんだけど、電車が河津で止まっちゃって、しょうがないからそのまま4時間電車の中で飲み続けてたそうな。それはそれですごいけど。(w

 津波に振り回された旅でしたが、おかげで踊り子号、レンタカー、新幹線、タクシーといろんな乗り物に期せずして乗れて、それなりに楽しい旅になりました。なにより食べ物が美味しかったから、満足です。

 帰宅してデジカメを見直してみたら、今回の旅で最初に撮った写真が、旅の行く末を暗示してたみたいで、思わず笑ってしまいました。(英語にも笑ってしまったけど)