今回はみなさんにとっても興味深いテーマだったようで11名の方々にご参会いただき、いつも以上に熱い会になりました。
しかも、今回は教師1年目の人、これから教師になろうと考えている人など、いろいろな立場の方々に来ていただいたので、さらに話し合いが深まったと思います。
本題に入る前に、戸田中学校のS先生から「継続的な表現活動の取り組み」についてお話しいただきました。
これまでの大量なインプットとアウトプットをただ、スキルアップのためではなく、生徒の「心をつなげる」として位置づけました。そのことで、さらに生徒の力が伸びていく過程をきっと一番近くで城先生が感じていたことでしょう。ご発表ありがとうございました。
その後は、私の方から最近の授業参観の様子をご報告。信州大付属長野中と筑波大付属中の3授業について。今週も埼玉大付属中と市立浦和中に授業を見に行きますので、来月のSETC&ASTEKでご報告できると思います。
さて、そして本題の「困難校での英語授業」について。
前半は、「困難校は何が困難なのか」ということで、実際に苦労している(されていた)先生方から授業に参加できない生徒の具体的な事象を上げてもらい、その理由を考えてみました。
・授業開始時に教室にいない
・教科書がない
・すぐに飽きてしまう
・文字が読めない
・わからなくてあきらめてしまう
これらの現象の背景には生徒指導的な課題ももちろんたくさんありますが、その中で精神論だけに偏らず、具体的に「英語の授業でできること」を考えてみました。
・授業開始時に教室にいない
→探しに行く間に他の子たちにやらせておく課題の準備
(特に授業の最初は単語テストから始めるなどの工夫)・教科書がない
→プリントの活用 / 持って帰らせない・すぐに飽きてしまう
→活動時間の設定
ひきつける工夫("お金"など)
リスニングなど静かにしなければならない空間作り・文字が読めない
→教科書音読シート・わからなくてあきらめてしまう
→レベル別の課題を用意する
どっちをやっても答えが同じになるプリント
話し合いを通してポイントかな、と私が感じたのは、「巻き込む工夫」と「1対1のアプローチ」です。
実際に苦労されている先生から出された「ひとり1回、目の前で丸をつけてあげる」という、すごく地道な取り組みが印象に残っています。教室で騒いでしまう生徒も、我慢して静かにしている生徒も「自分が大切にされている」という実感を味合わせてあげることが大切なんでしょうね。
すごく考えさせられる例会でした。ご参会のみなさま、ありがとうございました。
来月は6月12日(土)18:00〜を予定しています。お久しぶりな、あの方が登場です。お楽しみに。