チーム・バチスタの挫折

 知人や友人が結構図書館を有効利用している話は聞いていたものの、ぼく自身はこれまでほとんど利用してきませんでしたが、最近アカデミックな本に資金を投入し始めた関係で、娯楽用の本への出費を惜しむようになりました。特に小説は読むのが遅い私としては何度も読み返すものは少ないので、図書館で借りてくる方向に路線変換。市民税払ってるんだから、行政サービスもしっかり使わないとね。

 でも最近はインターネットで予約も出来るし、なかなか便利です。あと借りた本は当然ながら「返却日」が決まっているのも、「読まなくちゃ」と背中を押してくれるのもいいです。先日もそれで1冊読み終わり、今日、無事に次に予約してた本を借りてきました。

 ちなみに読み終わったのがコレで、

螺鈿迷宮

螺鈿迷宮

 今日借りてきたのがコレ。
極北クレイマー

極北クレイマー

 「螺鈿迷宮」はこれまでのどの作品より現実離れしたストーリーかも知れません。ファンタジーとも言えます。とはいえ「白鳥」「姫宮」などのおなじみにキャストが要所で重なり合ってきて、シリーズを読んできた人にとっては、にやりとさせられる演出が随所にあります。またファンタジーを通して、医療現場のリアルを伝えようとしているんだろうなぁ、とも感じます。そう考えると、ぼくはほとんど観ることはないけどテレビドラマなどの「ファンタジーとしての学校モノ」は学校を取り巻くリアルをどれくらい伝えているんだろう?とも考えてしまいます。あ、でも海童さんは現役の医師だからなぁ。やっぱり学校モノも、現役教師が書くようでないとダメかな? 地元の高校教師だった北村薫さんみたいな人が、また現れないとダメですかね。

 本当はカバーデザインと色合いが好きなので「チーム・バチスタ」シリーズは「バチスタ」「ナイチンゲール」と新書版で集めてたんだけど、電車通学になり持ち運びも考えて「ジェネラル・ルージュ」以降は挫折して文庫版に切り替えてたところでした。この人、書くのめちゃくちゃ早いっぽいからキャリアの割りに多作です。全部買ってられないな、とも思い始めてたので、図書館利用は正解かも。

 それにしてもアカデミックな本は高いですね。

 研究室でお借りできるものもあるので、ずいぶん助かってますけど、お勉強用に書き込んだりする洋書はどうしても買わざるを得ないので、少しでも安いところを探したりしてます。とりあえず、夏休みに「読書会」としてみんなで読むことになったRod Ellisの「バイブル」は1万円以上するんです。なんとかamazonマーケットプレイスで安めのところ見つけて、6,000円台で買えました。円高なんだから、もう少し安くしてくれてもいいのに。

The Study of Second Language Acquisition (Oxford Applied Linguistics)

The Study of Second Language Acquisition (Oxford Applied Linguistics)

 ちなみにこの「バイブル」ですが、版を重ねる度に立派に成長してどんどん厚くなってるようで、今のヤツは広げて縦に置くとちゃんと「自立」します。このぶんだと次の版あたりでは、ひとりで「二足歩行」し始めるのではないでしょうか(汗) いずれにしてもコピー取るのとか不便な感じです。というか、後半ほとんど「参考文献」なんで、あれを取り外しできる別冊にしてくれてもよかったような…。

 まぁ、なんにせよ、こうやって本が読めるのも今だけですね。自分の研究に関わりそうな文献も含めて、いろいろ読み込む「読書の夏」にしたいです。