プレス向けの発表などのために来日していたEVERNOTEのCEO、Phill Libinが日本のブロガー向けにプレゼンするっていうので、行ってきました。こういうイベントは初参戦です。ドキドキ。会場ではみんなiPhoneやらiPadやらでつぶやきながら話を聞いてる不思議な光景。ぼくは紙ベースでのメモを基本に受信してました。
現在、EVERNOTEのユーザーは世界で400万人を超え、そのうちの18%は日本(アメリカに次いで2位)だそうです。これだけEVERNOTEが日本人に愛されているのは何故なんだろう、とずっと考えながら話を聞いていました。というか、こういう情報サービスであったり、ソーシャルメディアであってり、ライフハック的なもの全般を日本人は好んで利用します。それだけ必要があると感じているからなのでしょう。
そんなに日本人は忙しいのかな? そんなに覚えておかなければならない情報が多いのかな? そんなに忘れてしまうことや必要な情報がすぐに手に入らないことが心配なんだろうか? もしかしたら、これは日本社会が生み出す様々なストレスのもたらした半ば病理的な現象なのではないか?
一方で、「思い出」を大切にする国民性があるのかな? ただ何かを蓄積するだけでなく、それをクリエイティブに活用している人も多いのでは? なんてことも考えます。この日、司会の一部を務めたLifehacking.jpの堀さん(@mehori)も、このプレゼンを聞きながら、
日本人は Evernote のユーザーだけでなく、ブログを書く人も、ツイッターでつぶやく人も割合的にとても多い。ここに日本人ってなんだろう、という疑問の答えの一端があるかも
なんてつぶやいてましたね。今後も考えてみたいテーマのひとつです。
さて、Phillのプレゼンのあとは、元インターネットマガジン編集長・現ミュージシャンの倉園佳三氏(@zonostyle)と、Mac愛用歴15年のミステリ漫画家の野間美由紀(@rose_m)さんのEVERNOTE活用法ご紹介とミニトーク。
インスピレーションをすべて詰め込んであとで整理する倉園さんと、アイディアはあくまで頭の中に蓄積し整理する野間さんのとても対照的なEVERNOTEの使い方が興味深かったです。さらに言うと倉園さんは「自分の言葉」を主に蓄積し、野間さんは「他人の言葉」をクリップしています。そしてそういう対立軸を明確にしながら話を広げたりまとめたりしてる堀さんの司会っぷりに脱帽。この人、本当に頭がいいんだなぁ。忙しそうにしてて、直接ご挨拶できなかったのが残念。
以下、印象的だった言葉をメモ。
- 誰かが話したことをメモするんじゃない。自分が考えたことをメモしよう。(倉園)
- すべての仕事にクリエイティブな要素がある(倉園)
- Evernoteには未来をメモする(倉園)
- デジタル化とは、デジタル化できないものを探す長い旅である(倉園)
- 2つ以上のデバイスを使いこなしている人にはEVERNOTEを勧める(野間)
- 漫画家なんて人生の切り売り(野間)
倉園さんの出した本も気になるところ。本屋で探してみようっと。
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Ustremでも中継されてましたけど、やっぱり実際に足を運んで話を聞いたりするっていいなぁと思いました。また、こういうイベントがあったら参加してみようと思います。