“ドーム3コ分”ってどのくらい?

 なぜか急に聞きたくなったので勝手にダンス☆マン祭してました。

 ダンス☆マンはミラーボール星から来たアフロヘアーの宇宙人ミュージシャンです。70〜80年代のいわゆるダンス・クラシックスに空耳な日本語詞をつけてカバーしています。似たようなところでは「王様」って人もいたけど、あっちは直訳ロック。こっちは空耳したキーワードをもとに勝手に広げた歌詞世界がまた別の意味でかっこいいという不思議なミュージシャンです。

 例えば、EARTH WIND & FIREの名曲SEPTEMBERもダンス☆マンにかかると「接吻のテーマ」になっちゃう。Septemberが「接吻は〜」に聞こえちゃったんでしょうね(笑)

 デビュー曲はライブ会場における背の低い人の心情を切々と歌った「背の高いヤツはジャマ」でした。(原曲はSHE'S A BAD MAMA JAMA/CARL CARLTON)泣けます。

 個人的に好きなのは、「ダンス部 部長南原」(BOOGIE WONDERLAND/EARTH WIND & FIRE)とか「漢字読めるけど書けない」(IT'S TIME TO PARTY NOW/RAY PARKER JR. & RAYDIO)とか「よくある名字 斉藤」(PLAY THAT FUNKY MUSIC/WILD CHERRY)、そして「“ドーム3コ分”ってどのくらい?」(ONLY SO MUCH OIL IN THE GROUND/TOWER OF POWER)あたりかな。

 この人のことばのセンスには脱帽です。

 FREAKSHOW ON THE DANCE FLOORは、シーバスフィッシングを勧める歌「釣りしよう!ほら、サオ振ろう!」になっちゃうんですけど、間奏部でWow Wowとある歌詞が「魚 魚(うお うお)」になってた時は笑い死にました。ラーメンズなんかもそうだけど、ぼくはやっぱりこういう風にことばで遊べる人たちを面白なぁ、かっこいいなぁ、と感じるみたいです。

 そして、ふと考えてみます。

 「空耳アワー」ネタを授業の最初で聞かせてたこともありました。でも本来は「お勉強」とは違うところでこそ、「ことばへの気づき」って磨かれるものだと思っています。確かにたまたま近くにいた教師のセンス次第で子供の感覚が磨かれたり、磨かれなかったりしちゃうのはちょっと残念だから、大津先生が仰るような指向性を持った「ことばへの気づき」指導もいいのかもしれないけど、子供たちが出会う「センスのいい大人」は別に教師だけじゃないだろうから、もっと自由でもいいかな。それをいうなら、面白みの感じられないことばばかり垂れ流すテレビメディアにでも、いろいろ提言してみたほうが有益かもしれません。

 なんてことまで考えてしまったのは、明日大津先生主催のシンポジウムに参加するからでしょうか。シンポジウムのテーマは「学習英文法」ですが、「ことば」にこだわる人たちが集まるようですから、その人たちの発する「ことば」そのものにも関心を持って聞いてこようと思います。

(って「らき☆すた」で使われてたのは知らなかった…w)