ヒマ人 編


 これは前任校最後のクラスだから2年5組ですね。この生徒の顔が思い浮かぶ(笑)この頃は週20〜24コマくらいの授業を抱えてましたから、ヒマなわけないじゃん!とか思いつつ、ふだんから空き時間に職員室にほとんど戻らずにフラフラしてたので、そんな風に思われてたんでしょうね。(←コーヒー臭がするから、職員室は苦手なのです)

 ぼくはよく自分のクラスが他教科の授業を受けている様子を見に行きます。特に、技能教科なんかは、予めお願いをしておいて、生徒の様子をビデオや写真で取りに行きます。そのまま保護者会の学級懇談会で流して、担任が長々語らずに済ませる作戦です。(保護者には好評でした)

 他教科の授業では、生徒も英語とは違った顔を見せるから面白いですよね。家庭科の調理実習とかを覗くと、意外な子が見事な包丁さばきをしてたりして、褒めてあげることが増えて担任としては嬉しいです。(そして、どうして料理がそんなに上手なのかを本人に聞いてみると、また見えてくることもあります)

 そして、他教科の先生の指導にも見入ってしまうことがあります。特に体育科と音楽科は、やっぱり英語科の指導に似ている部分がありますね。

 例えば合唱指導なんかは、まさに音読の指導とまったく同じだと感じます。歌わせながら気になったところで止めて、アドバイス。細かく切り取ったフレーズで何度か練習させて、また少し前に戻って通して歌わせる。1曲終わってから、「あそこをこうした方がいい」とか言っても、効果はありませんね。よい音楽教師の合唱指導は、本当にすごいです。生徒の歌が一瞬で変わるので。見習いたいです。

 体育科は、ペアやグループをうまく替えながら、反復練習をさせるのが上手いです。そして、ちょっとずつレベルを上げていく。これはテニススクールに通ってた時も感じました。部活の指導に関して書いた時にも、同じようなことを書きました。音楽科と同じで、ひとつの動きを分解して、物理的に仕組みを説明できるのがすごいです。そして、専門の種目でなくても、お手本が示せる技量も求められます。

 生徒を撮りに行ったのに、思わず先生方にカメラを向けてしまいそうになります。