ヨミトリン(名詞句把握と意味順解析)

 888888アクセス突破。ありがとうございます。更新頻度が落ちがちですが、あまりまとまりのない記事でもいいから書き続けたいです。ということで、先週の授業記録を少し。

 3年生は教科書のReadingに特化したセクションに差し掛かったので、ここではあえて音読や教科書再生などの活動はお休みして、読み取ることの練習に専念。「ヨミトリン」と名付けたプリントを使っての授業をしてました。

 教科書を読み取りの教材として扱うとしても、塾や教科書ガイドで先取りしちゃってる生徒が多く、なかなかレディネスが揃いません。だから、塾や教科書ガイドではやっていないことをやろう、と始めたのが「名詞句把握」と「意味順解析」です。

 最初のタスクでは、本文中にある名詞句を探しだして書き抜く作業。同時にプリント下に打ち出してある教科書本文にも「四角化で視覚化」します。

 この読み取り授業では教科書本文の音読は通常の授業より少なめになりますが、そのかわりこの名詞句の音読はしっかりやります。本文を通して読むときにも途中で区切ってはいけないところになるでしょうし、そういう「かたまり」の意識を高める作業になります。時間があれば、この名詞句リストでグルグルをやっても面白いでしょうね。

 ちなみに次のレッスンでは分詞の形容詞的用法、その次は関係代名詞と「名詞句」を意識する文法項目が続くので、ここで既習事項で作れる名詞句のパターンをじっくり扱っておくのもよいと考えました。また高校で習う5文型への橋渡しとして、(あまり文法用語を使わずに)品詞や文型の感覚をつかませるようにたくさん触れさせる練習にしたつもりです。

 次に、本文を意味順解析していきます。

 解釈によっては、どちらのボックスに入れるか悩むところもありますが、大切なことは「誰が/する・です/だれ・なに/どこ/いつ」の順番を原則として崩さないこと。

We | cannot keep | using fossil fuels | forever |.

でも

We | cannot keep using | fossil fuels | forever |.

でも意味順に従った意味理解という意味では、大差はないと思うのでどちらも正解にしてるんですが、最初のタスクで"using fossil fuels”を名詞句として囲ませておいて、ある程度統一して誘導するようにしています。

 この読解教材は4セクションありますので、最初の2セクションでは全英文を意味順解析してみました。後半2ページでは構造が複雑(というほどではないけど中学生には少し長めな)な英文に絞って意味順解析に取り組みました。

 次のLesson 4からはまた通常のスタイルに戻す予定ですが、所々で名詞句把握や意味順解析を効果的に取り入れていきたいです。

 たぶん次の(生徒にとっての)課題は、こちらが日本語訳で指定しなくても、本文中の名詞句を把握できるようになること。四角で囲まなくても、脳内で四角が見えるようになること。ただ、中学生への指導を考えると、ある程度パターンというか昨年の学習英文法シンポで山岡先生が提案していたアルゴリズム的な足場を作っていく必要があると思います。それが2学期の(私にとっての)課題かなぁ。

2019/08/15加筆

 このときのワークシートが見つからなかったため、少し形の違うものですけど、別バージョンのヨミトリンのファイルをこちらに載せておきます。参考にしてください。
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