yPad3でラクラク教師のための予定&タスク管理術

 冬休み中に、yPad3を買いました。

yPad3

yPad3

 たまたま見かけたブログ記事で「教師に最適!」と紹介されてて、これはよさそうだとさっそく買ってみました。この1月から実際に使い始めましたが、とてもよかったので、こちらでも御紹介。

 yPad(ワイパッド)は「大人たばこ養成講座」の広告ディレクションなどで知られる寄藤文平さんが企画・制作した、B5サイズのスケジュール管理手帳です。紙です。アナログです。最初は半ばジョークで作ってみたみたいですけど、スケジューラーとしての設計の素晴らしさから好評で、年々アップデートされて、現在はついに「3」まで発売しているようです。サイズはiPadとまったく同じ。並べるとこんな感じ。

 これまでスケジュールとタスク管理はgoogleカレンダー(とそれに同期するiPhoneアプリ)とOmniFocusなどのタスク管理ツールでおこなっていました。固定した「予定」の管理ならgoogleカレンダーで十分だし、作業工程の整理にはOmniFocusは最適です。ただ、そこで整理して策定したタスクを実際に「いつやるか」ということをどこで管理するのか、がずっと課題でした。googleカレンダーに細かく「◯◯に電話する」とか書き込むと(カレンダーは分けられるとはいえ)今度は「予定」の閲覧に不便ですし。

 また仕事の現場では当然、複数のプロジェクトが同時進行していくことを求められているので、自分の空いた時間に、どのプロジェクトのどのタスクをやっておく必要があるのか、長期的な、そして複眼的なプラン作成のは、どちらのツールも不向きでした。

 これらの課題を解決してくれたのが、yPadでした。デジタルの隙間をアナログが埋めてくれた感じです。

 yPad3はこんな感じで横長に開いて使います。

 左側はスケジューラーで、ヨコ(左から右)に一日の時間軸が流れていて、タテ(上から下)に2週間分の予定が書き込めるようになっています。教師の使用を考えると、平日の昼間は時間割に合わせて区切っておいた方が便利なので、私は縦線を入れて「週案」っぽくしてます。ただし、かなり狭いので、ここに書くのはどのクラスの何の授業かだけ。その授業で何をやるかまでは書きません。

 そこで登場するのが右側のページ。こちらはプロジェクトごとの進捗状況チェックやタスク管理に使うスペースです。

 ぼくの場合はここに担当クラスごとにタテに進捗状況を書き込めるようにしてあって、授業のある日に印がついています。ここに具体的にその日にやる授業内容を書き込むわけです。ただ、これでも1時間のプランを(おおまかとはいえ)書き込むには不十分ですので、私は数字だけ書いてます。「1」の時間にどんな内容をやるかは、次のページのフリースペースに書いています。(1ページおきにスケジューラーとフリースペースが交互に綴じられています)

 そんな手間をかけてまで、その日に授業があるかどうかを書き出しているのは、こうしておくと定期テストまでの残り時間数や他のクラスとの進度調整などにとても便利だからです。私はもともとこれをExcelで作ってプリントアウトして持ち歩いていました。「今日はどこのクラスでどんな授業をやるのか」という横軸と、「このクラス、今週はどこまで進むんだろう」という縦軸を一冊で俯瞰しながら授業デザインが考えられるという点で、この手帳は教師に最適だと思います。

 もちろん、「研修主任」や「英語科主任」などその他の分掌としてやらなければならないことも多々ありますので、それらを作業工程をざっくりと縦軸に書き込みながら、左のスケジュールの埋まり具合(空き時間など)を見ては、どの時間にできそうか考え、書き込んでいきます。yPadのおかげで、これまでより無理のない作業計画が立てられるようになりました。

 個人レベルではなく学校全体レベルでの「仕事」を考えても、このタテとヨコの連携が不足しているように思います。文化祭担当は文化祭担当で予定を立て、避難訓練の担当は担当でそれぞれの予定を立てている。ところが、それらが同じカレンダーの上で統合されていない。だから、当日になって、同じ時間に会合がブッキングしてたりする。教務がひとりで全部整理するのは困難でしょうから、別にExcelでもいいから、それぞれの担当が共通のカレンダーに自分の予定をコピペして、ヨコを観ながら仕事ができるようになればいいのになぁと思います。(これこそ、googleカレンダーなどで簡単に実現できそうですけどね)

 ということで、このyPad3かなり気に入ってます。学校から支給されている「週案」にもこういう視点が組み込まれて設計されていればもっと便利なんだけどなぁ。まぁ、yPadはデザインやイラストも素敵なので、当面はこれを「週案」替わりに使っていくつもりなので、私は別にいいんですけど。

 「サイズが大きい!」という方にはハーフサイズもあるみたいですけど、個人的にはこの一覧性が魅力の手帳ですので、ノーマルサイズをおすすめします。

yPad half S

yPad half S