リスニング教材のスクリプトで始まる会話練習

 1月の授業では「読む」「書く」「聞く」「話す」「語彙・文法」をバランスよく進めようと、前述のデザインシートを使いながら授業計画を立てています。ということで、今日の授業は「聞く」と「話す」がメイン。

 まずは市販のリスニング教材に取り組みました。

 教材をやって答え合わせだけじゃ味気ないので、いつも答え合わせ後にスクリプトを音読練習したり、ペアでロールプレイさせたり「活用」しています。今回は最後の「質問を聞いてそれに応える英文を書く」という「統合的な」問題で使われた英文を使って、ちょっとした会話練習、というか「自己表現風パタンプラクティス」をしてみました。前に『STEP英語情報』誌でもご紹介した「マイ・トーナメント」]です。(→詳細はこちら「マイ・トーナメント」参照

 今回のキーセンテンスは"Which day do you like better, Sunday or Saturday?"です。

 7つの曜日でトーナメント表を作って、ペアで交代で質問させました。やっぱり土日が強いですけど、あとで訊いてみると意外と平日を選ぶ生徒もいますね。それよりも中学生が特定の曜日を好む理由は多種多様で面白い。「時間割が楽だから」「好きなドラマがあるから」「塾がないから」などなど。時間の関係で今回は省きましたが、"Why?"で会話を広げるところまでやらせればよかったですね。

 それぞれの「1位」が決まったところで、全体に"Which day do you like the best?"とか"Which day does your partner like the best?"なんて投げかけて答えさせたりしてみました。巡回していると"She likesぅ〜"って語尾を伸ばす子が多いので思わず「指導」。文構造がシンプルでも、内容に認知リソースが行っちゃうと、音やリズムへの意識が飛んじゃいますね。「ぅを入れずにもう一度」などと何回か言い直させました。

 さて、リスニングテストの話に戻りますけど、これまでは「観点別!観点別!」と言われてたので、「聞いて書く」とか「読んで書く」みたいな問題は何の能力を測っているかわからない「ダメダメ問題(c)」と呼ばれてましたけど、今回「統合的に」というお言葉が天から降ってきて、急にそれもアリな感じになっちゃいましたよね。まぁ、そもそもテストの目的が「学習者の習熟度を正確に測る」のではなく「適正に弁別する」ということであれば、そういう問題でも別に構わないんでしょうけどね。

 今年の埼玉県立高校入試はどうかなぁ。ライティング問題の形式を変えたのは昨年度だから、(単年では出題形式を変えない傾向があるので)今回新傾向の問題が入ってくる可能性は低いかなぁ。でもちょっと不安なので、少しだけ練習はさせておこうかな。