春のオススメ教材2冊

 年度当初とはいえ教材選びの時期は過ぎてしまったかもしれませんので、もっと早くご紹介すればよかったのですが、お世話になっている先生からご案内いただいた教材を2つご紹介。

 ひとつめは靜先生プロデュースの『発音入門 音トレーニングドリル』です。

 主に中学校修了くらいの学習者を想定して、発音の基本トレーニングができるようになっています。

 最初は日本語の音を出すときに自分の口の中がどんな動きをしているかを意識するところから。基本的な子音を練習した後、いろいろな母音を練習する構成になっています。

 靜流定番のリズム読み練習もあります。

 単語集を買わせて、家で練習させて、学校で小テスト、って高校ではよくある展開ですけど、こういう音声トレーニング教材買わせて、家でCDで練習させて、学校で小テスト(グルグル)なんて授業も面白いんじゃないですかね。

 アルクの学校専売品となっていますので、見本の取り寄せや注文はアルクのサイトから。
 >スペースアルク「音トレーニングドリル」

 先生方向けのこんな講座もあるようですので、興味のある方はこちらもどうぞ。
 >第9回英語力UPゼミ「『音トレーニングドリル』を使用した音声指導+発音力向上トレーニング」
  
 ふたつめは『基礎英語1』です。

 今年度の基礎英語1では、京都大学の田地野先生が「意味順」を解説する「あたらしい英語の教科書ー意味の順番から英語が見えるー」という連載がスタートしました。

 4月号は、なぜ意味順が大切なのかを日本語と比較しながら解説する概論といった感じ。「本を 読む」が「読む 本(read a book)」になるところを、個性的なイラストと一緒に説明しています。日本語を英語の意味順に並べ替えさせるちょっとしたドリルもついています。

 自分が教師として中学生にわかりやすく意味順を解説する上でも、例文の選び方や説明の仕方などがとても参考になります。これはぜひ毎月目を通したいです。

 どうしても新出文型の導入や定着に追われがちな中学校英語ですけど、もっと根本にある「意味順」を3年間でしっかり定着させていくことに、力を注ぎたいです。これが定着することで、一つ一つの文法項目も相対的に見えてくるんじゃないかと思います。

 ということで、すっかり「グルグル」&「意味順」推しな私から、春のオススメ教材2冊ご案内でした。