年度の計は卯月にあり

 新年度、あけましておめでとうございます。

 ついそんな挨拶を口にしながら4月1日に出勤してみたのですが、学校現場にとって4月1日は「元旦」のようなものですね。これからの1年間を考えると、この3月・4月にどれくらい準備ができたかが、1年の出来を左右すると思います。

 教科のことで言えば、「春休みのうちに読んでおきたい『授業開きに役立つ5つのアイディア』」という少々煽り気味なタイトルの記事へのアクセスが、ここのところかなり増えてます。やっぱりタイトルが大きいのかな。

 とはいえ、新年度の授業をじっくり考える余裕はありませんね。きっと明日からの怒涛の一週間で、生徒が一年間使う副教材もあまり時間をかけずに選ばれてしまうことが多いかと思います。今年は教科書も改定され、『エイゴラボ』をはじめ新刊もいろいろ出てますので、「いつもと同じで!」と見本の表紙だけで選ばず、じっくり中身を見て選んで欲しいです。

 そういう意味では、新学期のスタート(始業式や授業開始)って、もう少し遅くてもいいよなぁ、といつも思います。じっくり教科会を開いて、教科での目標やCanDoを定めたり、テスト問題についてしっかり話しあったりする時間は、新スタッフが揃った4月以降にこそ必要ですよね。新しいレストランがオープンする際、新スタッフで打合せができる日が1日だけとか、それこそ「民間」ではありえないでしょう。それでもこの春休み、忙しい中で「今年はこういう授業をしたいね」と臨時の教科会を開いて話し合っている先生方がたくさんいました。生徒もそうだけど、教師にとっても年度の切り替えは、新しい気持ちでスタートするチャンスですね。

 さて、それは学級経営でも同じです。

 新しく担任することになったクラスの1年間を思い描いて、「こんなクラスにしたい!」「こんな取り組みをしてみたい!」「こんな子を活躍させたい!」とあれこれ考える時期です。たびたびご紹介している『スクールプラニングノート』で教科の校務分掌の進行をチェックしていますが、今年度そこにまた新たな1冊が加わりました。その名も『学級経営計画ノート』です。(高校版は『ホームルーム経営計画ノート』)

学級経営計画ノート―小学校・中学校編

学級経営計画ノート―小学校・中学校編

ホームルーム経営計画ノート―高等学校編

ホームルーム経営計画ノート―高等学校編

 こちらは、担任するクラスの1年間を俯瞰して計画・記録していくための1冊です。前半は「どんなクラスにしたいか?」などの全体的な目標設定ができるようになっています。中盤ではクラス開きの時期に「やるべきこと」をToDoリスト形式で紹介。チェックができます。そして後半は、行事や普段の授業におけるプラニングと記録が俯瞰的に、バランスよくできるようになっています。巻末の「学級経営ToDo12ヶ月」も便利です。

 時々入るコラムも、経験豊富な「先輩」からのアドバイスという趣きで、特に初めて担任をされる若い先生方には、頼りになる言葉かなと思います。

 ここ数年で新任の先生方が一気に増えて、職員室の年齢構成も大きく変化しています。中堅どころが少ないので、ちょっと歪かなとも思います。私自身も、より若い人たちにいろいろ伝えていかなければならない立場になってきてますけど、自分の思い込みや経験談だけでなく、いろんな人の知恵がバランスよく配置されたこんな1冊を、自己の取り組みを点検する意味で活用したいなと思っています。 

 中身の詳細は学事出版のサイトでどうぞ。

 また、管理職用も加わった『スクールプラニングノート』の2016年度版ラインナップはこちら。

スクールプランニングノート2016 A (小学校教師向け)

スクールプランニングノート2016 A (小学校教師向け)

スクールプランニングノート2016 B (中学・高校教師向け)

スクールプランニングノート2016 B (中学・高校教師向け)

スクールプランニングノート2016 M (教頭・副校長・教務主任向け)

スクールプランニングノート2016 M (教頭・副校長・教務主任向け)