2017年2月例会のご報告

 さて、もうひとつのご報告がサークルの2月例会。

 今月はご案内も遅かったですし、前回からの間隔も短く、あまり人が集まらないかなと思ってましたが、予想通りの少人数。しかも初めて来てくださった方々ばかりで、いつもとちょっと違う雰囲気のスタートでした。でも一度始まってしまうと、いつもと変わらぬ熱い会になりました。

 今月のテーマは、パフォーマンス・テスト。スピーチやALTとの面接など、現場でおこなっているテストの課題を整理しながら、実際に「ALTとの面接テスト」を設定して、タスクと評価基準を考えてみよう、ということになりました。参加者のみなさんが、まるで同僚になって、一緒に教科会をやっているような気分で話し合いをしてみました。

 これが結構難しい! でも面白い!

 まず、タスクの難易度設定が難しいです。実際にやってみると採点が難しかったり、時間が短すぎたり、なかなかお題が定まりません。お互いにアイディアを出し合いながら、少しずつ修正して最終的に現実的なテストが1つ完成しました。

 採点基準も、実際にやってみると、「こういう場合はどうする?」という具体的な課題が次々と浮上します。別の教員が別のクラスで同じ課題に取り組んだとしても不公平にならないような仕組みづくりの難しさを感じました。ポイントは、できるだけシンプルにすること、でしょうか。観点も絞って、できたかできなかったかをゼロイチで測るようなものじゃないとダメですね。

 ということで、3時間が本当にあっと言う間でした。現実の勤務中には、同僚とこんなにじっくり打合せができないと思うので、本当に貴重な機会になったと思います。(このくらいしっかり時間をかけて準備できれば、授業も評価も実りあるものになるのになぁと思います。)

 その他、全体でのスピーチ指導や、そのための英作文指導などについても話は広がりました。みんなで考えていたら、私もひとつ面白そうなネタが思い浮かびました。

 よく2年生の最後には「私の夢」なんてお題でスピーチを書かせたりしますが、そのままやるのは面白くないので、「私の夢」を語ると同時に「夢の実現に向けて、もし100万円もらったら何に使うか」を提案させてみたらどうでしょう。そして、それをみんなの前で発表させて(あるいは原稿を回し読みさせて)、誰を一番応援したいかを選ばせる企画です。

 サッカー選手になりたいから、1ヶ月間スペインに留学する。ケーキ屋さんになるために、専門学校の入学金にする。ラーメン屋を始めるために、まずはあちこち食べ歩く。などなど、100万円の使い途はいろいろだと思います。

 聴衆にシールを10枚渡して、掲示されている原稿の中から気に入ったものにシールを貼らせるのも面白いかも知れません。1つに10枚貼ってもしい、1枚ずつ10個に貼ってもいい。1枚1万円と想定すると、まるでクラウドファウンディングのためのプレゼン大会のように盛り上がりそうです。

 スピーチや英作文を書かせる際には、こんなふうに読み手や聞き手が主観的に内容をジャッジする仕組みが大切だと思っています。そうすれば、書き手(話し手)はよりしっかりと伝えようと内容や表現方法を真剣に考えるようになるからです。テスト、とはいえ、生徒が夢中になる「仕掛け」があるといいと思います。

 というわけで、私にとっても収穫の多かった2月例会。こんなふうに、参加者の皆さんと具体的に何かを作り上げる例会を、またやってみたいです。

 さて、来月のサークルは前にもお伝えしているかも知れませんが、準拠ワークやリスニングテストなどの学校納入の副教材見本をみんなでじっくり吟味する会です。これも本来は勤務時間内にやりたい作業ですが、現実には忙しい時期にパッと見本を見て(場合によっては見ないで)選定していることも多いと思います。ぜひこの機会をご活用いただけると幸いです。3月19日(日)15:00〜の予定です。