文字指導と意味順指導と

 怒涛のように駆け抜けた4月も終わり。GWなので、少し振り返ります。

 今年は1年生と3年生を担当しています。1年生はじっくり文字指導。特に、アルファベットのいわゆる「アブクド」読みから、書き取りができるように丁寧にやっているつもりです。どうせ急いだって中間テストの範囲はLesson1(I like soccer. 〜 Do you like soccer?くらい)だけだろうしということで、教科書のPre-Lesson的なページをいつもよりじっくりやっています。

 小学校で外国語活動をやってきて、ざっくりと英語の表現はインプットされてきていると思うのだけど、ぼんやりしていた一つ一つの音や文字をはっきりとした形にしていく作業をしています。相変わらず副教材のペンマンシップも謎な書き順が載ってたりするので、もっと自然な動きで書けるようにしようね、と指導しています。

 今年は先日のDUETAでお話を伺った村上先生の本を読みながら文字指導を考えています。指導しながら並行して読んでるので、春休みにちゃんと全部読んでおけばよかった、と後悔しています。ディスレクシアの子たちだけでなく、すべての学習者にユニバーサルに求められる指導の手順だと思います。

 3年生は意味順と名詞句の確認。many junior and senior high school studentsとかa lot of people from all over the worldとか普通のやつから、前置詞を使ったちょっとした後置修飾まで、教科書本文にえんぴつで四角化で視覚化(®tmrowing先生)しています。1つの意味順ボックスに入るものがIとかsoccerとかだった1年生の頃から比べるとずいぶん長いカタマリがボックスに入るようになったけど、構造はそんなに変わらないでしょ?というお話。

 そういえば、発売中の『英語教育』5月号は「語順特集」でしたね。田地野彰先生が記事の中で私の実践にも触れてくださっていて、びっくり&恐縮&大喜びしておりました。意味順って「学習法」として生まれたものだと思うけど、「指導法」としてのアイディアももっと積み上げられていっていいと思うので、いろいろまとめてみたところでした。

英語教育 2018年 05 月号 [雑誌]

英語教育 2018年 05 月号 [雑誌]

 「意味順指導法」は結構問い合わせをいただくこともあるのですが、埼玉県の中学校の先生方は、年度末に埼英研から送られていくる冊子(2016年度分)に私の実践紹介が全文載ってますので、よかったら学校の棚を探してみて下さい。あとは英語版になりますが、この本でも中学校での実践を紹介させていただいています。 1ヶ月やってみて、生徒の到達度や反応なども把握できたところなので、このGWにもう一度作戦を練り直して、今年一年間の授業がより充実するように頑張ろうと思います。