一般動詞とbe動詞

 また新しいカテゴリを作ってしまいました。ただでさえ多いのに…。でも[導入]でも[書く!]でもないんだよなぁ。文法事項をいかに説明するか、定着させるか、あたりのお話です。

 3年生の選択授業(基礎・基本コース)のメンバーは英語がとても苦手。ちょっとしたテストをしてみても、ほとんどが半分以下しか取れない。そもそも一般動詞とbe動詞の使い分けができないので、Are you like soccer?とか当たり前。そんな人たちになんとか違いを分かってもらおうと(わからなくても意識してもらおうと)説明&練習をしてみました。

 基本的に、

   be動詞は =(イコール)
   一般動詞は →(矢印)

 と教えています。「=の左と右は同じ人(や物)のことを言ってるんだよ」とか「→の左側hが主役で、右側が共演者(もしくは小物)」なんて説明を通して、役割の違いを意識させます。その中で、

  × I am a baseball club.(ぼくは野球部です)

 なんて文が、どうして間違っているのかに気づかせていきます。「おまえが部活そのものなんだな?」なんていいながら。

 こういう例え方はずいぶん前に話題になった「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」と似ています。あれはぼくがよく使う例えにすごく近くて、さらに分かりやすかったです。まぁ、「世界一簡単」かどうかは不明ですが。

ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本

ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本

 さて、その後はひたすら特訓です。いろんな英文を見て、それがどちらのタイプの文か見極める練習です。さらに→の場合は主役、共演者などを明確にし、=の場合も主役の状態を簡潔に説明させます。

 例えば、

     1) Akira likes basketball.

      明  → バスケ
        好き

 という風に文の解釈に必要なエッセンスを抜き出します。要するにSVOを見極めるわけです。ちなみにbe動詞の文の場合は、

     2) Tadashi is a good teacher.

      正  = よい先生

 という感じになります。こんな風に15個の英文を、次々に模式化させていきました。その他の例文はこんな感じ。

   3) Marie plays basketball everyday.
   4) Kei drove a small car yesterday.
   5) Tokuhei likes to watch TV.
   6) Junko is running now.
   7) Kozue was in Kyoto last week.
   8) Keita can play baseball well.
   9) The ball was kicked by Masato.
  10) Ranna is a very fast runner.
  11) Hiroki was sleepy this morning.
  12) Koki will be in Spain next year.
  13) Ryu can run very fast.
  14) Shohei played baseball with Nobu.
  15) Kazuki read a book.

 当然、中学生は余計な修飾語句が入っただけで、混乱します。そのへんは少し丁寧に説明する必要がありますね。また13)は例外として紹介しました。「共演者がいない場合もあるよ」と言っておきました。(SVMのパターン)

 今回この練習をやってみて、ずいぶん英文をとらえるのがうまくなったと感じました。もっとも、

 「どうして明は複数形じゃないのにlikeにsがついてるんですか?」

 なんて恐ろしい質問も飛び交うクラスなので、その辺は次の授業の課題となりました。(笑)

 授業で使ったワークシートはこちら。(Wordファイルです)