剣玉狂想曲

 最近はすっかり恒例になりつつある学期末のピクショナリー。

 その学期に習ったボキャブラリや文型を用いた英文をみんなで協力して再生します。絵を介在するのでゲーム性も高いけど、採点時にspellingやpunctuation、そしてgrammerを厳しくチェックできるのがポイント。ゲーム性の衣を借りて、自然にそっちに目を向けられるので、とてもよくできたアクティビティだと思います。

 2年生はちょっと難しめな問題として、"Recycling sounds difficult."という出題。「人」が主語でないだけでも難しいんですけど、"sound"や"difficult"をどう表現するかで、みんな苦労してました。そんな中でも、耳を大きく描いたり、考え込んでいる人の絵を描いたりと、いろんな表現の工夫が見られました。こういう思考の柔らかさが、日本語→英語のパラダイムシフトを支える素地(流行語)になると思っています。

 1年生のcan導入のために教室に持ち込んだ剣玉が一部でブームに。

 毎回鞄に入れてあるので、授業前に「やらせてくださーい」と集まる生徒たち。自然に輪ができて、友だちのプレイを真剣なまなざしで見つめる姿。誰かが終わるたびに拍手やため息が聞こえ、「次、貸して」と剣玉を奪い合う姿にほのぼの。こうやって「1つのおもちゃを順番に遊ぶ」経験って、大切ですよね。今の子たちはそれぞれにNintendoDSを持たされて育ってきてるので(もちろん、それぞれに買わせるような販促をしてるんですけどね、任天堂が)、一般的に待つことが苦手な気がします。きっとカラオケが昔より流行らないのも、人が歌ってるのを聞いて待っているのが「時間の無駄」に感じるからかな、というのはやや行き過ぎた邪推か。

 そして、誰かが成功すると、悔しくてムキになって練習する姿もよいです。昔ラモスが言ってましたけど、「あーだこーだ教えるより、ひとつすごいリフティングを見せてやる方がよっぽど火が点く」のは真実です。で、失敗が続いた頃に「実はね」とコツを教えてあげる。これまで最初からアドバイスをしすぎてきた気がしました。そして何より、「最高のモデル」を見せてあげないとなぁと思いました。

 ちなみに最近一番剣玉が上達したのはALTです。もともと動体視力と運動神経が優れた人ですので、ぼくが見せた技はあっという間にマスターしてしまう。ぼくが優位に立てるのは1日くらいなんです。このまま日本語も上達してしまうと、ぼくがアシスタントになっちゃうよなぁ。(焦)

 職員室でも、「昔の剣玉マスター」たちがお互いの美技を見せ合ってて、世代を超えた職員間の交流にも一役買っています。もう少し、剣玉ブームは続くかな。

↑my剣玉(日本剣玉協会公認)