スタンド・バイ・ミーいろいろ

 1年生も英語の歌を再始動。

 今年度ラストの曲は"Stand by me"にしました。教科書にも出てくるから、ちょうどいいかな。あえてJohn Lennon版でやってみようか最後まで迷ったけど、やっぱりBen E. King版が歌いやすくていいですね。あのイントロと歌い出しで、ぐっと生徒の心をつかめるし。(w

Stand By Me: Original Motion Picture Soundtrack

Stand By Me: Original Motion Picture Soundtrack

 生徒ももちろん聞いたことがあると言っていましたが、「この曲はコーヒーのCMだったね」「いや、車だよ」とみんな曖昧な記憶。調べてみると、ホントいろんなCMで使われてますね。放映時期だけカブらないようにして、いろんな会社で交代で使っているような感じ。まぁ、名曲ですからね。

 John Lennon版はその昔、野島ドラマ「世紀末の詩」で使われてたんだよなぁ、なんて古い話を紹介してしまったけど、今はKIRIN FREEのCMでも使われてたんですね。このCM見たことなかった。

 変わったところでは、少し前にゴスペラーズ版が三井住友フィナンシャルグループで使われてました。これは覚えてる。

 大和証券のやつは、さらに変わってておもしろい。

 あと、個人的には(今、ホットなw山崎まさよしがキリンのCMでカバーしていた記憶があるんだけど、探してもCM映像が出てこない。あれ、かっこよかったんだけどなぁ。仕方がないので、ライブ映像で。こちらもかっこいい。←途中で弦切れてるけど(w

 って、集めてみると、ホントたくさんありますね。「お酒」「不動産」「証券」とおじさま世代をターゲットにしてるから、こういう名曲が使われるんでしょうね。何せ、原曲は50年くらい前の歌ですから。で、肝心のBen E. King版って何のCMで使われてたのかはわからない。そもそもオリジナルは、ビートルズみたいにCMでは使われてないのかな。(自信なし)

 さて、時を同じくして、自分のクラスでは映画"Stand By Me"を見せ始めました。ちょうど学校のテレビも液晶50型デジタルに切り替わったので、こけら落としに。

 1年生を担任したときは、いつもどこかで見せるようにしている映画です。小学生的な下ネタの連発に爆笑している子供たちを見ていると「この映画から何を学ぶのか」と言われそうですが、それでもこの映画は中学生くらいまでのうちに見ておいて欲しいなぁと思うのです。(ぼくは大人になってから見たから、なんか悔しいのです)

 少し前に3年生に見せたときは、進路を控えてやがて離ればなれになってしまう子供たちに、自分たちの未来を重ねていたようでした。当たり前のように思える毎日が、ずっとは続かないことを知る寂しさ。そして、どんなに想像してみても到底わかることのない、他人が抱える傷の深さ。そして、自分とは「違う」人と時間を過ごすことの意味。

 公立中学校って、いろんな環境、センス、悩み、趣味、夢を抱えた生徒たちが集まる場所だから、価値があるように思うのです。高校や大学、会社みたいにタテかヨコが揃った世界では、見ることのできないダイバーシティーが、そこにはあります。小中学校時代からの友達の中には、「なんでこいつと友達なんだろう?」と思うような人がいたりするじゃないですか。そんなに「違う」人たちと、仲良くなれる不思議な空気が中学校にはあるんでしょうね。

 最近、同窓会で会う中学時代の友人と話していても、同じようなことを感じます。中には、当時一度も話したことがない人もいるんだけど、なぜか話ができてしまう。当時つるんでた友達も、今の職業も趣味も、全然違うのに不思議です。

 私立中学校受験を考えている保護者のみなさん。公立中学校で学ばせるのも悪くないですよ。公立は地域や学校によってはいろいろあるでしょうが、勉強以上に学べることがあると思います。まぁ超高貴(と思われるよう)な私立学校でも、最近は「乱暴な」子とか、いろいろいるみたいですけど。(←扱いにくい話題ですが、学校関係者としては気になるニュースです。)

 さて、今年度も残り三週間。一日一日を大切に過ごさなきゃ。生徒たちにも、そう感じてもらえたらいいな。