先日無事に卒業式を終えて、一息ついたところです。私としては濃い3年間でした。教師としての自分のスタンスも改めて考えさせられる3年間でした。
さて、英語教育に関して言えば、この3年間で貴重な経験も積ませていただきました。大修館『英語教育』誌において、「教えて先輩!」というシリーズの連載を担当させていただきました。最初は5人で、昨年度は7人で担当し、1つのお題に対してそのうちの2人がそれぞれの視点でお答えする、というコーナーです。
最初の年度は授業以外の教師仕事についてのお悩み相談でしたが、次の年度からは、授業そのものについて語らせていただけて、とても楽しかったです。そんな連載も、前回の3月号で一区切り、終了になります。
自分が書くとなると、もう一人がどんなことを書いてくるのか毎回ドキドキでした。私はお題そのものをひっくり返しちゃったり、いつもちょっとひねくれた視点で書いてしまうので、私と組む方は毎回書きにくかったんじゃないかなぁ、と心中お察しします。
でも、こうやって多様な意見が自由に並べられる紙媒体があることは、とても大切なことだと思うのです。そう思って、少し意図的にトンガッて書いていた部分もあるように思います。
英語教育関係の雑誌が少なくなってしまいましたので、大修館『英語教育』誌は、本来あるべき多様なニーズをほぼ一手に引き受けなければならない状況にあります。ライトな読者層には英語教育を取り巻く概況を広く浅く伝える役割もあるでしょうし、増えている若手の読者層に教科書的なスタンダードを語る必要もあります。文科省の方からの「伝達講習」っぽい特集もあります。
だからどうしても内容がざっくりしてしまったり、各方面に気を遣ったために(そして各方面も気を遣ったために)当たり障りない内容になってしまう感も否めません。
まぁ、同じ英語教師の中でライトだヘヴィーだと分断する必要はないのですが、いろんな世代、段階、立場の英語教師がいるわけですから、今後は「ヘヴィー」な層に向けても刺激のある特集を期待したいです。
「教えて先輩!」は若手の先生方向けの連載ではありましたが、私は時々小石を投げ込みながら、池に小さな波紋が広がっていくことも期待していました。いろんな意見が提示されたり、時に論争が起こったり、提示された素晴らしいアイディアの落とし穴について語ったりするような特集・コーナーがあったら面白いですよね。特集でいろんな人に語らせた後、編集部で総括したり、対立する人たちに対談させたりして欲しいです。編集部にもお伝えしておきます。
さて、4月号では、3年間の連載の総まとめとして、担当者7人で第1特集「授業開きにひと工夫」に原稿を書かせていただきました。また誌上座談会にも登場しています。相変わらず「それぞれ」で面白いです。座談会は、今書いてきたようなことを考えると、もっと荒立てても面白かったかも知れませんね。今回は紙幅の関係でご容赦下さい。
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その他の活字活動としては、引き続き新年度もシーズン2が再放送されることになったEテレ『エイエイGo!』のテキストに、2年前にも連載した「マンガで英作文!」のコーナーを再び載せていただくことになっています。「和文英訳より漫画英訳」とあちこちで言ってますので、その効用を実感してもらえたら嬉しいです。
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